2024年7月、大和屋は創業100周年を迎えました。100周年を記念して、大和屋の100年の歴史を感じるリバイバル商品「うまステップ」が登場。そもそも「うまステップ」とは？そして、なぜこの商品が復刻したのか？

今回、「うまステップ」の復刻に込めた思いと、大和屋の懐かしの商品について、振り返ってみました。

全体のデザインでどうぶつを表現した、新しい子ども家具

大和屋は1924年7月2日、愛知県安城市に「大和屋タンス店」として創業し、1958年に赤ちゃん用の「ベビータンス」の製造を始めました。
子どもの衣類を収納する家具として、その当時、子どもらしいキャラクターやかわいらしい色合いのタンスが受け入れられていました。どうぶつのモチーフもそのひとつ。うさぎやくまなどの絵が付いたタンスも多く製造・販売していました。

1992年、新しい子ども家具のシリーズとして登場したのが「きんぐだむ」。
「きんぐだむ王国のどうぶつたちと暮らそう。」をテーマに、どうぶつの王国で、みんなが仲よく協力しながら暮らしている世界をイメージしたシリーズです。
どうぶつの絵やモチーフを印刷するだけではなく、家具全体でどうぶつそのものを表現した、とても斬新なデザインでした。その当時の大和屋にとっては新しい試みであり、また企業のアイコン的な商品だったそうです。

きりんをイメージした「きんぐだむ　きりんわーど」には、ワードローブにきりんの角（ツノ）がついていました。
「きんぐだむ　かばちぇすと」は、かばが立体的に彫り込まれているチェストで、お鼻は引き出しの取っ手になっています。
その中でも人気があったのが「きんぐだむ　らびっとせーり」と「きんぐだむ　かばべっど」だったそうです。

今見ても、かわいらしく感じますよね。

数年間の販売期間のあと、商品の入れ替えとともに販売終了となったきんぐだむシリーズ。
このシリーズは大和屋の歴史でも語り継がれる商品となりました。

「きんぐだむ」から「あにまらんど」へ

「きんぐだむ」の発売当初から、20年あまりを経た2013年。
以前「きんぐだむ」を製造・販売していた営業・開発スタッフから話が持ち上がります。
「あの商品は、いい商品だった。もう一度作って販売したい」。

そこで、「暮らしにもなじむ子ども家具」を目指し、アイテムの見直しやデザインのリメイクを行うことに。
それが「あにまらんど」シリーズとして登場しました。

「あにまらんど　チェスト」として、かば、うさぎ、ぞう、きりんが登場。
また、ベンチボックスやおもちゃ箱として、くま、ねこ、こあら、ねずみも仲間入りしました。
スタッフに人気が高かったのは、子ども用のお絵かきテーブルをあえて「ちゃぶ台」と称してつくった「あにまらんど　くまちゃぶ」。
すべてどうぶつを立体的に彫り込んだり、形づくってデザインしました。
そしてこの「あにまらんど」シリーズとして登場したのが「あにまらんど　うますてっぷ」です。