yamatoyaのアイテムについて、開発メンバーにインタビューして深掘りしていく「家族の家具のこと、もっと話そう」シリーズ。
今回は、カラフルなカラーバリエーションで人気のベビーチェア「アッフル」が、この春「アッフル ソルベ」としてリニューアルするにあたり、yamatoyaの企画開発チームのみなさんにお話をお聞きしました。
《お話を聞いたひと》
yamatoya 企画開発部のみなさん
ベビーベッドやベビーチェアをはじめ、yamatoyaの製品の企画・デザインはもちろん、製品開発や量産管理から広告制作、製造にかかわるさまざまなセクターを担当する、企画開発部のメンバー。左から、伊吹さん、奥村さん、日下さん。
「アッフル」が「アッフル ソルベ」へ!モデルチェンジ
ー今回、アッフルの新モデル「アッフル ソルベ」としてリニューアルすることになった経緯は?
もともと「アッフル」は、カラフルでかわいらしいデザインが特徴のベビーチェアとして、たくさんのご家庭で愛されてきました。
yamatoyaの人気シリーズとして、「かわいい!」とご好評をいただいていますが、近年のインテリアトレンドの変化も踏まえ、より使いやすく、もっと「今の暮らしに寄り添う」進化ができるのではないかと考え、1年前くらいにリニューアル構想が始まりました。
デザインだけでなく、安全性の強化も重要なポイントです。
今回のリニューアルでセーフティチェアベルトが付属となり、日本の「SG基準」認証に加えて、海外の多くの国で求められる欧州の子ども用ハイチェア基準(EN基準)もクリア。
yamatoyaの子ども家具は、国内基準だけでなく、海外の安全基準にも対応しながら改良を重ねています。
ー今回のリニューアル開発にあたり、特にこだわったポイントは?
旧モデルと同様に、「アッフル」は、単に機能的なベビーチェアではなく、“わが子のかわいさ”をさらに引き立てるチェアでありたいという想いから生まれたシリーズです。
今回のリニューアルでは、その可愛らしさをより際立たせるため、デザイン全体の「丸み」を強調し、やさしく柔らかいシルエットに仕上げました。
テーブルや脚の角をなめらかにし、やさしいフォルムに整えることで、どの角度から見ても温もりのある印象になっていると思います。
ー具体的に、旧モデルと比べてどのような点が変わりましたか?
リニューアルにあたってさまざまな改良を加えましたが、特に大きく変わったのがガードの形状です。
股部分のベルトを廃止し、すべて木製のガードへ変更しました。
全て木製になったことで、色合いが揃いチェア全体のデザインにも統一感が生まれました。
旧モデルは、ベルトの隙間に食べかすが入り込んでしまい、お手入れのしにくさを感じる、という声がありましたが、今回の変更により、サッと拭くだけでお手入れができるようになり、衛生面も向上しました。
さらに、お腹まわりのガードを約25mm狭くすることで、小さな月齢の子どもでもしっかりフィットし、より安定して座れる設計になりました。
高さ・奥行きともに調整できる「足置き板」もリニューアルしています。
奥行きを30mm広げたことで、足がよりしっかりと乗り、安定した姿勢で座れるようになりました。
大きくなったことで、調整もしやすくなったと思います。
ダイニング空間に馴染む、新モデルの高さ設計
ーチェア全体のサイズ感は、旧モデルとの違いはありますか?
はい、サイズ面でもリニューアルを行いました。
特にこだわったのは、ベビーチェアのテーブルが一般的なダイニングテーブルと干渉しにくい高さになるよう設計したことです。
旧モデルよりも全高を約20mm高くし、テーブルの高さは約25mm上げました。
これにより、高さ71cmまでのダイニングテーブルの上にベビーチェアのテーブルを重ねて使用できるようになりました。
食事中の家族の距離がより近くなるだけでなく、ダイニングテーブルにベビーチェアをすっきり収納できるようになりました。
ーリニューアルポイントは、他にもありますか。
はい。座面の形状も見直しました。
座板をムーン型にすることで、膝がしっかり90度に曲がる設計に。子どもが自然と姿勢よく座れるよう、工夫しています。
姿勢良く座るための工夫としてもうひとつ、お尻の形にフィットする「ざぐり」*を施したこともポイントです。
子どものお尻が乗るところが可視化されるだけでなく、食事中にお尻が滑りにくくなり、正しい姿勢をキープしやすくなると思います。
「成長に合わせて高さを調整することで、正しい姿勢で食事を楽しんでほしい」。
これは、yamatoyaのベビーチェアづくりにおいて、大切にしている考え方のひとつです。今回のリニューアルでは、その考え方に加えて、子ども自身がより負担の少ない設計を追求しました。
より快適に、より安心して使えるチェアへ、進化しました。
*ざぐり…椅子の座面をお尻の形にフィットさせるために削って凹ませた形状のこと。座刳り。
「ソルベ」のような、おいしそうなカラーラインナップ
ー「アッフルソルベ」という名前になった理由は?
「アッフル」の最大の特徴は、カラフルでかわいいカラーラインナップです。
yamatoyaの直営ショールームでも、ママやパパ、おじいちゃんおばあちゃんが、お子さんをいろんな色のチェアに座らせながら「どの色にしようか?」と楽しそうに悩む姿をよく目にします。
このアッフルの可愛らしさはそのままに、近年のインテリアトレンドを意識してカラーバリエーションを刷新しました。
ラインナップは、soda(ソーダ)、muscat(マスカット)、coconuts(ココナッツ)、lemon(レモン)、peach(ピーチ)、grape(グレープ)の6色。
まるでシャーベットのように、澄んだやさしい色合いに統一し、そこから「ソルベ」という名前が生まれました。
また、従来はどちらかというと中間色が多いラインナップでしたが、今回は「ピンク」「みどり」と一目ですぐにわかるような、子どもにもわかりやすく楽しい色展開を目指しました。
それでいてビビッドすぎず、インテリアに馴染むようなトーンに仕上げたところもこだわりです。
インテリアに馴染みながらも個性を発揮できる、絶妙なトーンのカラーバリエーションです。
とても細かい話なのですが、ボルトのプラスチック部分のカラーも、本体の色と調和するウォームグレーに統一しました。
旧モデルはブラックでしたが、淡い本体色に対して、少々浮いてしまっている印象があったので、今回グレーになったことで、本体のカラフルなイメージを邪魔しない組み合わせになったと思います。
ーとても細かいところまで、デザインや機能の見直しをされているんですね。
そのほかにも、使いやすさを考えてノブボルトを改良したり、テーブルが跳ね上がらないよう簡単に固定ができる「カンタンロック」を採用したりと、スムーズな操作性や安全性のための改良もしています。
ボルトの穴も、すべて無くすことはできませんが、なるべく数を減らして、テーブルを使わなくなって取り外した際にもチェア側面の外見を損なわないように工夫しました。
旧モデルと並べて見比べないと気づかないような小さなリニューアルですが、長く心地よく使っていただけることを目指して、さまざまな改良を加えています。
もっと暮らしに溶け込むチェアへ
ー最後に「アッフルソルベ」に込めた想いを教えてください。
「アッフル」は、もともと「子どものかわいらしさ」に重きを置いて、カラフルな色展開で、“可愛く座れる”チェアとして生まれました。
今回のモデルチェンジでは、そのコンセプトをさらに磨き上げ、「もっと可愛く、もっと暮らしに馴染む、使い心地の良いデザイン」を目指しました。
子どもはもちろん、ママやパパもお気に入りの色を暮らしに取り入れて、日々大変な子育てのテンションを少しでも上げてもらえたらいいな、という思いもあります。
子どもは、とびきりの笑顔の瞬間はもちろん、泣いているときも、ふてくされているときも、「イヤ!」と自己主張をしているときも、どんな表情もかけがえのない瞬間だと思います。
その瞬間が愛おしくなるようなチェアを作りたいと思い、リニューアル開発に取り組みました。
「アッフルソルベ」が、家族の時間をもっとカラフルに彩る存在になったら、とても嬉しいです。
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今回の「アッフルソルベ」のリニューアルに込められた想いと、細かな改良のポイントをたくさん伺いました。
デザインや機能性の進化だけでなく、可愛さやカラフルさ、暮らしへの馴染みやすさも大切にしたチェアへ。
小さなこだわりが積み重なって、今の「アッフルソルベ」が生まれました。
ぜひ実際に触れて、その色のやさしさや座り心地の違いを感じてみてくださいね。
開発チームの皆さん、ありがとうございました!